私のオススメする最高の秘湯

温泉がレジャーの代表選手となり、バブル期には巨大な宿泊施設を持つ温泉が次々に登場しました。歓楽街、商業施設と結びついて、すっかり観光地になってしまった「温泉」に、静けさと安らぎを求めることは不可能となったのです。



温泉の楽しみ方は人それぞれですから大衆化することが「悪」ではないでしょうけれど、「昔ながらの素朴さ」を残した温泉があっても良いと考える人も多くいます。そうした人々が自分の趣向に合った温泉を探し求め、行きつく先は「秘湯」と呼ばれる温泉だったのです。
秘湯という言葉の定義は曖昧ですが、大衆化が進み、周辺施設が整えられていくにつれ、そうした設備が整えられないような「交通の便が非常に悪い山奥などに存在する温泉」が該当するようになりました。つまり人が集まらないため費用と投じて設備を整えようという向きが現れない温泉です。

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秘湯が「たどり着くのが困難を極める秘境」にあるとするなら、富山県の阿曽原温泉はその代表と言えるでしょう。人によっては「日本一危険な温泉」と呼ぶ人がいるほど、そこへたどり着くまでの道のりは険しく、上級者向けの登山道を半日近く歩くことになります。山小屋が近くにあり、ダム建設の際に作られたコンクリート製の露天風呂へのアクセスポイントになっています。

Naturally Gushing

温泉そのものの自然な秘湯らしさ求めるならば、高天原温泉はぴったりです。徒歩で一日以上かかるというアクセスの悪さと、険しい道のりから本格登山の技術を必要とします。河原に源泉がそのまま引かれており、簡易な脱衣場しかありませんが、まさに秘湯を味わえます。
白馬鑓温泉は絶景を味わえる秘湯です。もしもアクセスが容易であったならば、あっという間に大衆化する温泉に違いありません。登山道を5時間ほどかけて到着した露天風呂は標高2100メートルからの眺望を堪能できます。
これらは全て、レジャーではない温泉として生き残った希有な存在と言えるでしょう。